ペイミー社の謎
給与前払い、言い換えると被雇用者の給与ファクタリング事業を運営するペイミー社が、セールステック×生成AI領域に新規参入するとのこと。
代表の方が書かれたnoteを拝見したが、マーケットインとサービス発想とが結構ぐちゃぐちゃな印象。
「セールステック×生成AI」に新規参入します。|ウラベヒロキ前回のnoteから1年以上ぶりの更新となります。この1年は、 給与前払い事業のたてなおし 経営メンバーの強化 WiLから4億円の資金調達 と事業を進めてきました。 そして、資金調達の発表と「セールステック×生成AI」に新規参入をプレスリリースさせてもらっています。
足腰
他社と同じことをやっても勝てないは本当か。他社と同じことを同じようにやっても勝てないかもしれないが、自社のユニークな顧客データやネットワークがある企業が、それ自体を競合優位性として捉えていることがあるが、単純に足腰が弱いだけの確率のほうが高い。他社と同じことをやっても勝てるくらいの足腰を作ることは前提とした上で、ユニークな者が本当にユニークならアップサイドを作れるのではないか。M&Aの売り手ソーシングでもそうだし、製薬業界における特許も同じように捉えられる。つまり、特許で一定期間を抑えられても、特許を取り続けたり場合によっては買収して取得する経済的体力がない限り、勝ち続けられない。
他の会社と違う、プラットフォームを展開していたり別分野のプロダクトを展開していたりすることを根拠とすることが散見されるが、それを売り案件化したり特許に昇華できるかという足腰がないなら、いずれジリ貧になる。
ユニークというか、
M&A仲介か、片手FAか
すべての前提や前提整理や議論の前に、結論から言おう。
M&Aの当事者は、仲介も片手FAも、どちらも選べる。
そして、どちらを選ぶのも正義である。
以上だ。
何のことを言っているかというと、会社や事業の譲渡・譲受(=M&A)の世界において、当事者である売り手および買い手は、仲介をして当事者の両方から手数料を受領する形態のサービスを利用することもできるし、売り手もしくは買い手の片側に対して助言やサポートをする形態のサービスを利用することもできる。
プロジェクトワークと連続性
企業価値を持続的に高めたいなら、MOATという概念をビジネスで具体に落とす必要があると考えている。
ただのお祭り型のプロジェクトワークで、ミーハーに集まったり離れたりをやって楽しんでいるだけだと、持続的な企業価値の向上にはつながらない。事実、コンサルティングファームとして上場している会社でも、プロジェクトワークをバンバンこなしているが時価総額も企業価値も一向に上がらず、時価総額数十億円ほどをずっとさまよっている企業がある。一方、プロジェクトワークとしてコンサルティングプロジェクトをバンバンこなしているうえで、ナレッジも人もお金も増え続けて企業価値が上昇し続けている企業もある。
私個人としてはAppleという会社やその製品は別に好きではないし、感触的には製品とかも常に過大評価されていて空売りを仕掛けてもいい企業だと思っている。ただ、これは私の個人としての主観的な見方であって、実際にAppleに空売りを仕掛けると含み損がかなり大きくなる確率が高いだろう。Appleを空売りすべきではないのは、AppleはMOAT戦略を取っているからである。そのなかのプロジェクトとしてM&