足腰
他社と同じことをやっても勝てないは本当か。他社と同じことを同じようにやっても勝てないかもしれないが、自社のユニークな顧客データやネットワークがある企業が、それ自体を競合優位性として捉えていることがあるが、単純に足腰が弱いだけの確率のほうが高い。他社と同じことをやっても勝てるくらいの足腰を作ることは前提とした上で、ユニークな者が本当にユニークならアップサイドを作れるのではないか。M&Aの売り手ソーシングでもそうだし、製薬業界における特許も同じように捉えられる。つまり、特許で一定期間を抑えられても、特許を取り続けたり場合によっては買収して取得する経済的体力がない限り、勝ち続けられない。
他の会社と違う、プラットフォームを展開していたり別分野のプロダクトを展開していたりすることを根拠とすることが散見されるが、それを売り案件化したり特許に昇華できるかという足腰がないなら、いずれジリ貧になる。
ユニークというか、
全面的に、一部を真似する
憧れている唯一の人とか、ベンチマークにしているたった1人の人とか、自分にはそういった人はいない。
これまで参考にしてきたたくさんの人たちのうち、ほんの一部を挙げるだけでも下記のような人がいる。(順不同。何において、という点についてはこれから述べることを読んでいただければわかるように、意志を持って記載しない。)
* 本多静六
* 濱口秀司
* 御田寺圭
* 島田紳助
* 太田光
* 関根勤
* ハンナ・アーレント
* J.P.サルトル
自分の適性とペース
自分の体調が良いと、自分が70~80点以上をコンスタントに取り続けることができる性質を持っているような気がしてくる。
でも何度でも言おう。自分はそうじゃない。
思想すら持ち出して150点取ることもあれば、体調不安定からマイナスを取る可能性も現に何度も発生させている。自分はそういう人間だ。
M&Aアドバイザー、新規事業コンサルティング、ITコンサルティングというクライアントワーク型の仕事をそれぞれ異なる視点で取り組んだ経験が自分にはある。
そこで、やはりというか、自分が感じたことは、クライアントワークは、コンスタントに点が取れる人のほうがいいしそういう人を連れてくる必要が、自分には明らかにある。
また、
プロジェクトワークと連続性
企業価値を持続的に高めたいなら、MOATという概念をビジネスで具体に落とす必要があると考えている。
ただのお祭り型のプロジェクトワークで、ミーハーに集まったり離れたりをやって楽しんでいるだけだと、持続的な企業価値の向上にはつながらない。事実、コンサルティングファームとして上場している会社でも、プロジェクトワークをバンバンこなしているが時価総額も企業価値も一向に上がらず、時価総額数十億円ほどをずっとさまよっている企業がある。一方、プロジェクトワークとしてコンサルティングプロジェクトをバンバンこなしているうえで、ナレッジも人もお金も増え続けて企業価値が上昇し続けている企業もある。
私個人としてはAppleという会社やその製品は別に好きではないし、感触的には製品とかも常に過大評価されていて空売りを仕掛けてもいい企業だと思っている。ただ、これは私の個人としての主観的な見方であって、実際にAppleに空売りを仕掛けると含み損がかなり大きくなる確率が高いだろう。Appleを空売りすべきではないのは、AppleはMOAT戦略を取っているからである。そのなかのプロジェクトとしてM&